– 第31話 – 「明日で終わりだっっ!」
2004年3月10日(水)
三学期はなんだかんだで本当にあっという間に終わってしまいました。
明日でお点前の授業は本当に終わりになってしまいます。
でも、正直、一、二学期できちんとやっていたことなんかも全然やらなくなっちゃってたし、だめだめでしたね。
例えば、それまでは、点前のこととかポイントを書いたり、その日の菓子や軸や先生の名前とかを独自に作った紙に毎日書き込んでいたのです。それを全くしなくなりました。あと、点前の予習、復習も全然しなくなりました。
しばらくたったら、こんな風に過ごしてしまったことをとっても後悔すると思うのですが、でも、三学期はどうしても今まで通りにする気がおきなかったのです。
なぜかって、それまでの積み重ねが全然できていないっていう焦りもあったし、何度やってもしょせん身につかないんだ、っていう気分にもなってしまっていたし、スランプに陥っていたのです。
でも逆に、不思議とそれまで感じていた「点前に対する緊張感」のようなものがなくなって、いきなり点前がまわってきても、堂々とできるようにはなっていました。たとえ、全然予習していない点前でも、さも、しっかりわかっていますよ、という雰囲気を出すという芸当は、以前の私だったら無理でした。
そして、点前を楽しむ余裕みたいなものも三学期に入ってから出てきた気もします。
良くも悪くも「慣れ」たんだと思います。
今の私に一つ言えることは、茶道は一年やそこらで何かが見えると思ったら大間違いだ、ってことですね。
そして、私には茶道は向いていないということも、私は茶道が好きなんだなってことも一年でわかりました(笑)。
でも…もう学園生活はいいです。
もちろん決して学園が嫌いになったわけではないですし、先生達とお別れしなくてはいけないというのは本当に残念ですし、ずっとこの生活をしていきたい気もします。
でも、もし、何年後かにまた学園に戻りたいと思った私がいたら、私に言いたい。「もうやめときなさい」と。
ここの生活は理想的です。素晴らしい茶人達によって心地よく作られた空間なのです。
でも、いつまでもその中にいても、決してその茶人達の側にはなれない、と気づきました。
学園の生徒であるうちは、どこまでいっても「客」でしかいられない。
いい思いをし続けたいならば、それもいいかもしれませんが、私はもうこれ以上、その生活をしていたくない、と思ってしまったのです。
「客」じゃない側に立つということは、絶対に大変ですし、甘やかしてもらえませんし、辛い思いも多いと思います。
でも、私は先生達のようになりたいと思うのです。
先生達の側に立ちたい。
もちろん茶道の先生になりたい、というわけではなく、「客」をもてなす側に立ちたいのです。
だから、もう、これ以上学園で生徒として生活する気は、今の私にはありません。
それよりも、頑張って抜け出して、現実で茶道や日本文化の発展に役立つように、地に足をつけていきたい。
三学期は、そんなことばかりを考えていました。
多分、そんなことを考えること自体、まるで操り人形であることを拒否して独立を望むアイドルのようなもので、人にまかせていればよかったのに、無謀に突っ走って、結局自滅するのかもしれませんが…。


